【東大院生が厳選】統計力学のおすすめ参考書10選|レベル別に徹底解説 !
- 統計力学のわかりやすい参考書が知りたい…
- 統計力学を勉強しているけど、難しい数式だらけで理解できない…
この悩みを解決していきます。
私が紹介する統計力学の参考書を読めば、難解な統計力学の理解が可能です。
実際、ここで紹介する本のおかげで大学院試の統計力学では困ることはなくなり、統計力学に夢中になりました。
本記事では、簡単に統計力学について解説してから統計力学の参考書をレベル別に紹介していきます(理解している方は最初の解説は飛ばしてください)
本記事を読むメリット
- 自分のレベルにあった統計力学の問題集・教科書を選ぶことができる
- 大学院試対策・定期試験対策に最適な問題集を見つけることができる
実際に私が紹介する参考書を読んでわからない部分や質問等がありましたら、Twitter(努力のガリレオのTwitter)またはブログにコメントしてください。
可能なら一緒に考えたり、解説記事を書きます…(時間があれば)
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全てのメリットは書ききれませんが、私が思う最大のメリットは以下の3つです(他にもあります)
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私は、『Prime Student』を大学3年次に知り深く後悔しました…(というか怒りすら感じていました)
他のメリットと登録方法に関しては、下記を参考にしてください(所要時間 : 5〜10分)
統計力学の簡単な説明
まずは、統計力学について簡単な説明をします(理解している方は飛ばしてください)
初学者の方は、統計力学がどのような学問なのかを知ることで勉強がしやすくなります。
以下の手順で説明していきます
統計力学の簡単な説明
- 熱力学の簡単な説明
- 統計力学はミクロとマクロをつなげる!
熱力学の簡単な説明
熱力学とは、粒子の全体的な(マクロな)ふるまいを理解する学問です!
ただ、熱力学に登場するエントロピーや自由エネルギーといった量は、マクロ(私たちが目にする)な状態量で、経験則と数学的処理から定義された量です。
『エントロピー??』という方は先に熱力学の勉強を簡単行うと良いです(下記の記事を参考にしてください)
当然、物理学者が疑問に思うのは、『ミクロな粒子の運動から、熱力学を理解できないのか?』という問いです。
実は、熱力学的なエントロピーや自由エネルギーをミクロな粒子のふるまいから理解しようとする学問が統計力学なのです!
統計力学はミクロとマクロをつなげる!
もう一度いいますが、熱力学をミクロな粒子のふるまいから理解しようとする学問が統計力学です。
要するに統計力学はミクロからマクロな熱力学関数を導く方法を与える学問です(ミクロとマクロの接点を作り出す学問なのです!)
説明を聞いただけで少し難しそうだと思いましたね笑笑
だからこそ、失敗しない教材を選ぶことが重要なのです(実際、参考書によって表記が異なり混乱することも多い…)
また、統計力学では物理数学の理解が必要不可欠です(確率・統計, 微分積分)
詳しくは下記を参考にしてください
なかなか物理学科では扱わないかもしれませんが、統計学の勉強を行ってから統計力学の授業を聞くと理解が深まるのでおすすめです!
『自由エネルギーってキュムラント母関数だから…』とかわかるようになるので、個人的には超おすすめです!
英語ですが、直感的にわかりやすい下記の動画を参考にしてみてください!
意外と海外動画の方がわかりやすいものが多いです…
初心者にオススメな統計力学の参考書
まずは、初学者の方にオススメな参考書を紹介していきます。
可能な限り、数式に圧倒されない参考書を紹介していきます。
最初は、統計力学の正確なイメージをつけることが一番重要です!!
初心者にオススメな統計力学の参考書
- なるほど統計力学
- なるほど統計力学 応用編
- 統計力学キャンパス・ゼミ
*読み終わる目安の期間を表示していますが、あくまで自分が読んでいた時の肌感を共有しているだけなので参考程度に利用してください
なるほど統計力学
難易度 | |
院試対策オススメ度 | |
読み終わる期間 | 3〜4日程度 |
統計力学のイメージを正確に理解したい方は、この本を読むことをオススメします。
統計力学は抽象的な説明になりがちですが、この本では、簡単な具体例を使って説明します。
他の本ではあまり見かけないような例題を通して、初学者でも確実な理解が可能です。
統計力学の勉強を一通り行った方も自分の理解が一致しているかどうかを確認するために使うことをオススメします。
量子力学の参考書について詳しく知りたい方は下記を参考にしてください
なるほど統計力学 応用編
難易度 | |
院試対策オススメ度 | |
読み終わる期間 | 3〜4日程度 |
応用編と書いてありますが、他の参考書に比べて簡単です。
普通の統計力学の参考書の後半部分を具体例を使って丁寧に解説している感じです。
相転移の話まで丁寧に解説しています。
式変形も丁寧で、グランドカノニカル分布あたりからわからなくなった方も、この本を読んで再スタートしてみてください。
最後には、密度行列の話も簡単にまとまっています!
統計力学キャンパス・ゼミ
難易度 | |
院試対策オススメ度 | |
読み終わる期間 | 1週間程度 |
統計力学の基本的なところのみしか解説していませんが、丁寧に解説をしているので理解しやすいです。
3日くらいでサクッと読んで専門書を読むことをオススメします。
雰囲気を知るためには良い本だと思います。
必ず読むべき統計力学の参考書
ここからは、統計力学を学ぶ方なら必ず読むべき参考書を紹介していきます!
特にここで紹介する教科書は実際に私の人生を大きく変えた本ばかりです。
おかげで統計力学が大好きになりました。
この本を読まずして、統計力学を理解するのは不可能です…
必ず読むべき統計力学の参考書
- 統計力学Ⅰ(新物理学シリーズ)
- 統計力学Ⅱ(新物理学シリーズ)
- 統計力学(講談社)
- 現代物理学叢書 統計力学
統計力学〈1〉 (新物理学シリーズ)
難易度 | |
院試対策オススメ度 | |
読み終わる期間 | 4週間〜6週間程度 |
統計力学の入門をこれほどわかりやすく説明している参考書はありません。
一つ一つの問題、どれも意味があるのでじっくり手を動かし確認しながら読み進めることをオススメします。
院試に関しては、この本を読んでから後述で紹介する問題集を行うことでほとんどの問題に対応できるようになります。
この本のおかげで統計力学が好きになりました。
統計力学Ⅱ(新物理学シリーズ)
難易度 | |
院試対策オススメ度 | |
読み終わる期間 | 4週間〜6週間程度 |
この本も読むべき参考書です。
グランドカノニカル、量子統計力学、相転移どれもめちゃくちゃわかりやすいです。
他の本を読んで疑問に思っていた点も全て解決することができました。
また、『確率モデルの等価性』の章は院試も忘れて読み込んでしまいました。
統計力学Ⅰ・Ⅱの演習問題も良問なのでそれだけでも価値があります笑笑
統計力学(講談社)
難易度 | |
院試対策オススメ度 | |
読み終わる期間 | 3週間程度 |
院試や定期試験対策に一冊読みたいという人はこの本が最強です!
量子力学や熱力学がよくわからない人も丁寧に各章ごとに説明してくれているので安心です。
広い範囲をカバーしているので、この本一冊で院試問題ならある程度カバーすることができます。(院試は難易度がまちまちですが、この本の例題・演習問題の組み合わせである程度の問題が解けます)
私の友人も大絶賛していました。
現代物理学叢書 統計力学 (岩波オンデマンドブックス)
難易度 | |
院試対策オススメ度 | |
読み終わる期間 | 私も読んでいる最中です… |
研究で使うレベルの話がたくさん書いてあります。
しかし、難易度は簡単ではないので理解した後にぜひ読んでみてください。
非平衡統計力学の話も詳しく載っています。
統計力学の演習書(院試対策・定期試験対策)
統計力学の演習書を紹介していきます。
統計力学も自分の手を使って問題演習しない限り、統計力学の問題を解くことはできません。
特に分配関数の計算から、熱力学量を求める計算は慣れないと難しいです…
難しい学問だからこそ、簡単な問題で理解を確認することが重要です。
統計力学の演習書
- 演習 熱力学・統計力学(セミナーライブラリ物理学)
- 演習しよう 熱・統計力学―これでマスター!
- 大学演習 熱学・統計力学
大学院試の合格体験記では各合格者が実際に使用した問題集等を紹介しているので参考にしてください
演習 熱力学・統計力学 (セミナーライブラリ物理学)
難易度 | |
院試対策オススメ度 | |
読み終わる期間 | 1〜2ヶ月程度 |
難易度は、決して簡単ではないですが良い問題だらけです。
院試を受ける人は、サクッと一周終わらせてしまいましょう。
私も、院試の一年前くらいにサクッと一周したのを覚えています!
演習しよう 熱・統計力学―これでマスター!学期末・大学院入試問題
難易度 | |
院試対策オススメ度 | |
読み終わる期間 | 1〜2ヶ月程度 |
東大院試の試験会場でも持っている人が多かったです。
確かに良い問題が揃っていますが熱力学に関しては、演習不足なので他の問題集で補いましょう。
本書が収録している統計力学・熱力学の問題は、院試には欠かせない重要問題だらけなので、必ず一度は解きましょう。
逆にこのレベルの問題が解けないと院試対策のスタートラインに立てません…
大学演習 熱学・統計力学
難易度 | |
院試対策オススメ度 | |
読み終わる期間 | 1年程度 |
院試なら、この一冊で最強になれます。
私も、この本を一周した後院試の統計力学で解けない問題はかなり減りました。
私自身、大学院試のためにこの3冊を徹底的にやり込みました…
本気で大学院試に受かりたい方はこのくらいやると良いです。
まとめ
本記事では、統計力学を確実に理解するための参考書をレベル別に15冊紹介しました。
本記事を参考にして自分に最適な統計力学の参考書を選んでください。
他の物理学に関する参考書は下記を参考にしてください。
他の数学の参考書に関しては下記を参考にしてください。
英語の勉強法・参考書に関しては下記を参考にしてください。
高度な専門科目は、可能ならば知り合いや友達と教えあうことをオススメします。
もし、そのような機会がない場合は『ブログにアウトプット』することもオススメします(第三者に見られる状況で行うアウトプットは、定着率が格段に上がります)
ノートに綺麗にまとめるなら、ブログにまとめてみてください!!
ブログのメリット・デメリットについて詳しく知りたい方は下記を参考にしてください。
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