【東大院生が厳選】熱力学のおすすめ参考書10選|レベル別に徹底解説 !
- 熱力学のおすすめ参考書を知りたい!
- 高校の熱力学と違って大学の熱力学が理解できなくなった…
- エントロピーとか自由エネルギーがよくわからない…
本記事では、この悩みと疑問を徹底的に解決していきます。
私が紹介する熱力学の参考書を使用して勉強すれば、大学になって一気に難解になる熱力学を理解することができます。
実際、私も本記事で紹介する10冊(実際は12冊読みましたが10冊を厳選)を読んだおかげで熱力学を理解するだけでなく、熱力学という理論の美しさに感動することができました!
当然、大学院試の熱力学の問題もほとんど解けるようになりました!
これから紹介する参考書を読んだら読者の方も、熱力学の数理的な美しさに魅了されること間違いなしです…
また、本記事では物理好きな高校生でも読めるような本から大学院試対策に利用できる参考書をレベル別に紹介していきます!
実際に私が紹介する参考書を読んでわからない部分や質問等がありましたら、Twitter(努力のガリレオのTwitter)またはブログにコメントしてください。
可能なら一緒に考えたり、解説記事を書きます…(時間があれば)
【学生限定】専門書等をAmazonを利用して購入する場合、『Prime Student』の利用をおすすめします。
全てのメリットは書ききれませんが、私が思う最大のメリットは以下の3つです(他にもあります)
- 6ヶ月間無料で使用できる
- 登録が2〜3分で完了する
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このサービスは在学期間(登録してから最大4年)のみ使用可能です。
私は、『Prime Student』を大学3年次に知り深く後悔しました…(というか怒りすら感じていました)
他のメリットと登録方法に関しては、下記を参考にしてください(所要時間5〜10分)
熱力学の参考書【初学者の方にオススメ】
まずは、物理が大好きな高校生の方や大学の授業がよくわからなくなってしまった方におすすめな熱力学の参考書を紹介していきます。
初学者の方の最初のゴールは大学で新たに出てくる『熱力学第二法則』を理解することです。
熱力学の参考書【初学者・熱力学に挫折した方におすすめな参考書】
- マンガでわかる熱力学
- 熱力学 (講談社基礎物理学シリーズ)
- なるほど熱力学
ここで紹介する本は、偏微分や全微分等の数学を丁寧に解説してるので大学数学を勉強していない方でも読むことができます。
しかし、事前に物理数学を勉強することで効率的に学ぶことができるので時間のある方は物理数学を学んでから熱力学を学ぶことをおすすめします(下記を参考にしてください)
マンガでわかる熱力学
難易度 | |
院試対策オススメ度 | |
読み終わる期間 | 2〜4日間 |
私が熱力学の授業を受ける前に読んだ参考書です。
簡単な熱力学の参考書は意外に少ないので、最初の準備段階としてこの本を読んでおくと専門書の挫折するリスクが軽減します。
熱力学第一法則、熱力学第二法則などの熱力学の重要なポイントをわかりやすく説明しています。
授業の理解度を上げたり、専門書の橋渡しの参考書としては最適な一冊です。
物理好きな高校生は『マンガでわかる〜』シリーズを読んでから、専門書を読むと理解度が上がると思います(私も高校時代にこのシリーズを読めばよかった…)
熱力学 (講談社基礎物理学シリーズ)
難易度 | |
院試対策 | |
読み終わる期間 | 2週間〜4週間程度 |
講談社の本はどの本もわかりやすいので、基本的に失敗しません。
特にこの本は、理論的な説明を行った後に具体的な問題で演習することができるので、理解を定着させることができます。
院試を受ける方は、この参考書からスタートして後述の中級者の方におすすめな参考書を行うことをおすすめします。
熱力学をミクロな視点から解析する熱統計力学という学問に関しても講談社の本はとてもわかりやすいです(網羅性も高いです)
詳しく知りたい方は下記を参考にしてください。
なるほど熱力学
難易度 | |
院試対策オススメ度 | |
読み終わる期間 | 4〜6日間 |
このシリーズは途中計算が丁寧なので、数学で置いていかれることは基本的にありません。
また、カルノーサイクルやエントロピー等も読者が理解しやすように簡単な例を使って説明しています。
私は、専門書を読んでからこの本を読みましたが、とても読者に親切な本で感動しました。
熱力学の参考書【中級者・院試を受ける方におすすめ】
ここからは、講義で一度熱力学をある程度理解した中級者の方と大学院試で熱力学を選択しようと考えている読者の方におすすめな参考書を紹介していきます。
実際に、これから紹介する参考書は私が院試対策のときに破れるほど読んだ参考書です…
物理系の大学に入学したのに、これから紹介する本のうち一冊も読まないのは人生損しています…(言い過ぎかな)
熱力学の参考書【中級者・院試を受験する方】
- 熱力学―現代的な視点から (新物理学シリーズ)
- よくわかる熱力学
- 熱力学の基礎
熱力学―現代的な視点から (新物理学シリーズ)
難易度 | |
院試対策 | |
読み終わる期間 | 人による |
多くの方が高く評価している参考書です。
私自身、この本の第1章『熱力学とはなにか』を読んで授業でモヤモヤしていたポイントが解消されました。
解説もほかの本から異なる角度で論理的に進んでいきます。
この本のおかげで(せいで?)熱力学が大好きになり大学二年のときは熱力学に夢中になりました。
また、この本の後半では化学分野への応用も説明しています。
少なくともこの本を理解していれば、大学院試の問題をある程度解くことができます。
よくわかる熱力学
難易度 | |
院試対策 | |
読み終わる期間 | 8〜10週間程度 |
基本的なアプローチは田崎先生の『熱力学-現代的な視点から』に近い部分があります。
しかし、前野先生の本の方が図を利用して基本的なところから解説してくれています。
そのため、『熱力学 -現代的な視点から』を読んで挫折してしまった読者の方にオススメです。
また、演習問題も豊富で院試対策もしっかりできます。
熱力学の基礎
難易度 | |
院試対策 | |
読み終わる期間 | 人による |
この本は、最初に『エントロピー』という量を導入し、その量に対してある性質を要請するところから熱力学を構築していきます。
初歩的な熱力学を勉強した方や授業で熱力学を勉強した読者は、この本を読むことで自分の理解を整理することができます。
また論理的に熱力学が構成できることを知り、熱力学の美しさに気づくことができます。
基本的には、この本を理解すれば院試対策で困ることはありません。
あとは、新しい知識というよりは演習力を向上させることで院試の熱力学で満点を取ることができます。
最近は著者の清水先生が第二版の熱力学の教科書を出版しました。
出版した時に購入したときに購入しました!
具体例も増え、よりわかりやすくなった印象があります。
熱力学の参考書【研究レベルの熱力学を理解する】
ここからは、私が現在進行中で読んでいる熱力学の専門書を紹介します。
もっとハイレベルな熱力学を学びたいという方は参考にしてください。
熱力学の数理
難易度 | |
院試対策 | |
読み終わる期間 | 不明 |
基本的には、熱力学をある程度理解している方を対象に書かれています。
数理的な立場から熱力学を多様体の概念を使って構築します。
微分幾何学の知識も前半で詳しく説明しているので、数理系の人でなくても意外と読み進めることできます。
清水先生の熱力学の本が好きな方は、必ずこの本もはまります!
院試のための熱力学の問題集
ここからは、院試で熱力学を選択する方にオススメの問題集を紹介していきます。
教科書を理解することも大切ですが、大学院試では手を動かして問題を解けるようにすることが極めて重要です。
本章では、院試を受ける方がやるべき問題集を紹介していきます。
院試のための熱力学問題集
- 大学演習 熱学・統計力学〔修訂版〕
- 演習 熱力学・統計力学 (セミナーライブラリ物理学)
- 演習しよう 熱・統計力学―これでマスター!学期末・大学院入試問題
大学院試の合格体験記では各合格者が実際に使用した問題集等を紹介しているので参考にしてください
大学演習 熱学・統計力学〔修訂版〕
難易度 | |
院試対策 | |
読み終わる期間 | 1年程度(読者による) |
院試で熱力学を選択する方の8割がやっている(やるべき)参考書です。
理由は、この問題集を着実に解けるようにすれば院試で困ることはないからです(断言)
熱力学から熱統計力学の幅広い範囲をカバーしているので問題集として最高です。
ネットでは問題が難しすぎるという評判があるかもしれませんが、そんなこともないです。
一門一門が良問で、教科書で調べながら解くことで理解度と解答力は大幅に向上します。
私もこの本の問題のほぼ全てを解きました!
手を動かさない限り解けるようになりません…
演習 熱力学・統計力学 (セミナーライブラリ物理学)
難易度 | |
院試対策 | |
読み終わる期間 | 4〜6週間程度 |
院試の難易度次第では、この演習書で十分なケースもあります。
実際に自分の受ける大学院の過去問に目を通して類似している問題がある場合は、この本から演習を始めても良いです。
演習しよう 熱・統計力学―これでマスター!学期末・大学院入試問題 (ライブラリ物理の演習しよう)
難易度 | |
院試対策 | |
読み終わる期間 | 2週間程度 |
実際に私が院試を受験した際は、多くの受験生が休み時間にこの演習書を確認していたことを覚えています。
熱力学・統計力学の基本問題を的確に解けるようになるためには良い本ですが、熱力学に関しては演習不足なので上述で説明した問題集で補強を行いましょう!
まとめ
本記事で紹介した参考書を利用して勉強すれば、熱力学を高いレベルで理解することができます。
当然ですが、私は紹介した10冊の本を全て読みました(一冊は進行中ですが…)
熱力学は、簡単な学問ではないので色々な本を読み試行錯誤しながら理解を固めていってください。
最初のゴールとしては、熱力学を新大学生に説明して完全に理解させるくらいの理解度を目指してください。
ほかの分野の参考書に関しては下記を参考にしてください。
物理数学の参考書に関しては下記の記事を参考にしてください。
大学数学・物理のように難易度の高い学問は、可能ならば知り合いや友達と勉強会を開き共に勉強することをおすすめします。
実際、私も頻繁に勉強会を開いていましたが、理解の定着度が全く違います。
もし、そのような機会がない場合は『ブログにアウトプット』することをオススメします。
ブログのメリット・デメリットについて詳しく知りたい方は下記を参考にしてください。
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主な理由は以下の通りです。
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少なくとも私は、Amazon Prime Studentを大学3年生のときに知って、めちゃめちゃ後悔しました。
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