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ラグランジュの未定乗数法を具体的な例題で徹底解説

ラグランジュの未定乗数法を具体的な例題で徹底解説

  

Yuma
Yuma
この記事では、ラグランジュの未定乗数法を徹底解説します

実は、ラグランジュの未定乗数法は物理や経済学においても重要な手法なのです。

この記事では、
具体的な例題を用いてラグランジュの未定乗数方を説明していきます。

記事を読み終えれば、ラグランジュの未定乗数法を確実に使えるようになります。

ラグランジュの未定乗数法とは

ラグランジュの未定乗数法とは、
拘束条件付きの多変数関数の極値を求める方法です。

具体的には、以下のステップで問題を解くことができます

  • ラグランジュ関数を求める
  • 各変数とラグランジュ乗数の偏微分を求める
  • 方程式を解く

以下詳しく説明していきます。

通常の多変数関数の極値問題の解き方は下の記事を参考にしてください

ヘッセ行列による多変数関数の極値判定ヘッセ行列を用いて、多変数関数の極値を判定する方法を詳しく説明しました。実際に、ヘッセ行列を問題で使えるように具体的な例題を使って説明しました。詳しい内容は、この記事を読んでください...

ラグランジュ関数を求める

 

$$ g_{i}(x_{1}, x_{2}, \cdots ,x_{n} ) = 0 ~~~(i = 1, 2, \cdots k) $$

の束縛条件のもとで
多変数関数 \( f(x_{1}, x_{2}, \cdots x_{n} ) \)の極値問題を考える時

ラグランジュ関数は、以下のように定義されます。

$$ L = f ~- \lambda_{1} g_{1} ~- \lambda_{2} g_{2} ~- \cdots ~- \lambda_{k} g_{k}  $$

ここで、\( \lambda_{1}, \lambda_{2}, \cdots \lambda_{k} \)をラグランジュ乗数と言います

各変数とラグランジュ乗数の偏微分を求める

 

ラグランジュ関数 \(L\)の各変数とラグランジュ乗数の偏微分を求めます。

具体的には、

$$\frac{\partial L}{\partial x_{j}} ~~~~~ ( j = 1,2, \cdots n) $$

$$\frac{\partial L}{\partial \lambda_{i}}~~~~~~ ( i = 1,2, \cdots k ) $$

を求めます。

方程式を求める

 

各変数とラグランジュ乗数の偏微分が求まったら
以下の方程式を解くことで

極値となる\((x_{1}, x_{2}, \cdots, x_{n}) \)が求まります。

$$\frac{\partial L}{\partial x_{j}} = 0~~~~ ( j = 1,2, \cdots n) $$

$$\frac{\partial L}{\partial \lambda_{i}} = 0~~~~ ( i = 1,2, \cdots k ) $$

連立方程式を解くのが複雑な時は、行列をうまく使って解きましょう!

ラグランジュの未定乗数法は、あくまで極値の候補が求まるだけで
最大値か最小値なのかは、自分で判断する必要があります。

 

ラグランジュの未定乗数法の具体例

ラグランジュの具体的な問題を解いて、使い方を習得しましょう

体積が一定値\(V\)の直方体のうち、
縦、横、高さの三辺の長さの和が最小となるものを求めよ

この問題を使って説明していきます

手順は、さっきと同じで

  • ラグランジュ関数を求める
  • 各変数とラグランジュ乗数の偏微分を求める
  • 方程式を解く

ラグランジュ関数を求める

 

まずは、問題を数式で表します。

縦、横、高さをそれぞれ \(x_{1}, x_{2}, x_{3} \)とすると、

三辺の和を \( l \)とすると以下のようにかける

$$ l = x_{1} + x_{2} + x_{3} $$

今回は、体積が一定値 \(V = x_{1} \cdot x_{2} \cdot x_{3} \)という束縛がつくので束縛条件は、

$$ g( x_{1}, x_{2}, x_{3} ) = x_{1} \cdot x_{2} \cdot x_{3} – V = 0 $$

とするとラグランジュ関数は以下のようにかける

$$ L( x_{1}, x_{2}, x_{3}, \lambda ) = x_{1} + x_{2} + x_{3} – \lambda ~( x_{1} \cdot x_{2} \cdot x_{3} – V) $$

各変数とラグランジュ乗数の偏微分を求める

 

ラグランジュ関数\(L( x_{1}, x_{2}, x_{3}, \lambda )\) の偏微分を求めると

$$ \frac{\partial L }{\partial x_{1}} = 1 ~- \lambda x_{2} x_{3} $$

$$ \frac{\partial L }{\partial x_{2}} = 1 ~- \lambda x_{1} x_{3} $$

$$ \frac{\partial L }{\partial x_{3}} = 1 ~- \lambda x_{1} x_{2} $$

$$ \frac{\partial L }{\partial \lambda} = x_{1} x_{2} x_{3} ~- V $$

 

方程式を解く

 

極値となる\( (x_{1}, x_{2}, x_{3} ) \)を見つけるために以下の方程式を求めます

$$ \frac{\partial L }{\partial x_{1}} = 1 ~- \lambda x_{2} x_{3} = 0 $$

$$ \frac{\partial L }{\partial x_{2}} = 1 ~- \lambda x_{1} x_{3} = 0$$

$$ \frac{\partial L }{\partial x_{3}} = 1 ~- \lambda x_{1} x_{2} = 0$$

$$ \frac{\partial L }{\partial \lambda} = x_{1} x_{2} x_{3} ~- V = 0$$

この方程式の解は、\( x_{1} = x_{2} = x_{3} = V^{1/3} \)となり

最小値は、\( l = 3 V^{1/3} \) となります。

\( l \)の最大値は、1辺を無限に長くできるので存在しません。
このように、最大値か最小値かどうかは、自分で判断するのが得策です。

*へシアンを使えば厳密に求まります。

まとめ

ラグランジュの未定乗数法は、

束縛条件付きの多変数極値問題を解くのに有効です

具体的な使い方は、

  • ラグランジュ関数を求める
  • 各変数とラグランジュ乗数の偏微分を求める
  • 方程式を解く

様々な場面で出てくるので、
確実に理解しましょう。

 

 

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努力のガリレオ
【運営者】 : 東大で理論物理を研究中(経歴)東京大学, TOEIC950点, NASA留学, カナダ滞在経験有り, 最優秀塾講師賞, オンライン英会話講師試験合格, ブログと独自コンテンツで収益6桁達成 【編集者】: イングリッシュアドバイザーとして勤務中(経歴)中学校教諭一種免許取得[英語],カナダ留学経験あり, TOEIC650点