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Hubbard-Stratonovich(ハバード・ストラノビッチ)変換【補助場の方法】

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Hubbard-Stratonovich(ハバード・ストラノビッチ)変換【補助場の方法】

 

 

物理の分野(物性分野・量子場)でよく使用されるHubbard-Stratonovich変換(補助場の方法)について解説します。

途中計算をなるべく省略せずに丁寧に説明します。

本記事では、2パターンのハバード・ストラノビッチ変換を数式を使いながら丁寧に説明しました。

*Hubbard-Strantonovich(ハバード・ストラノビッチ)変換は、量子場の理論では補助場の方法といわれることがあります。

*(iphone・Androidの方へ)数式はスクロール可能です。

 

Hubbard-Stratonovich変換(補助場の方法)【同じ実数の積からなる時】

 

Hubbard-Stratonovich変換(ハバード・ストラノビッチ変換)とは、Gauss積分を応用した指数関数の変換の一つです。

まずはじめに、指数の肩が同じ実数の積からなる時を説明します

Hubbard-Stratonovich変換について

  1. Hubbard-Stratonovich変換①
  2. Hubbard-Stratonobvich変換①の証明

 

Stratonovich変換(指数の肩が同じ実数の積からなる時)

 

以下のような変換をHubbard-Stratonovich変換といいます(指数の肩の積が同じ実数)

$$ e^{\frac{Ka^{2}}{N}} = \sqrt{\frac{KN}{\pi}} \int dq e^{-N K q^{2} + 2 K q a } $$

ここで、\(K, N\)は任意の正数、\(a\)は任意の実数です。

この変換をすることで、\( a^{2} \)の指数関数から\(a\)の指数関数に変換することが可能です。

Stratonovich変換の証明(指数の肩が同じ実数の積からなる時)

 

Stratonovich変換は右辺の計算をすることで簡単に証明することができます。

具体的には

$$ \sqrt{ \frac{ K N }{ \pi }} \int dq e^{-N K q^{2} + 2 K q a } = \sqrt{ \frac{ K N }{ \pi }} \int dq e^{ ~- N K \left( q~- \frac{a}{N} \right) + \frac{ K a^{2}}{N} } = e^{\frac{K a^{2} }{ N}} $$

\( a^{2} \)の指数関数が扱いづらい時に利用すると効果的です。

Hubbard-Stratonovich変換(補助場の方法)【異なる実数の積からなる時】

 

指数の肩が異なる実数の積からなる時の変換方法について説明します。

この変換もよく出てくる変換なので習得しましょう。

Hubbard-Stratonovich変換について

  1. Hubbard-Stratonovich変換②
  2. Hubbard-Stratonobvich変換②の証明

 

Stratonovich 変換(指数の肩が異なる実数の積からなる時)

 

指数の肩が異なる実数の積からなる時も,以下のように積分変数\(q\)を実部\( q_{R} \)と虚部\( q_{I} \)の複素数に拡張することで変換則を作ることができます

$$ e^{ \frac{K a b }{ N }} = \frac{ K N}{ \pi } \int dq_{R} dq_{I} e^{ – N K |q|^{2} + K ( q a + \bar{q} b ) } $$

 

ここで、\(K, N\)は任意の正数、\(a, b\)は任意の実数です。

この変換では、\( a b \)の指数関数から、\( a \)と\(b\)の指数関数に変換することが可能です。

Stratonovich変換の証明(指数の肩が異なる実数の積からなる時)

 

同様に、右辺を計算することで証明することができます。

$$ \frac{ K N}{ \pi } \int dq_{R} dq_{I} e^{ – N K |q|^{2} + K ( q a + \bar{q} Y ) } =  \frac{ K N}{ \pi } \int dq_{R} dq_{I} e^{ – N K \left( q_{R} – \frac{a + b}{ 2 N } \right)- N K \left( q_{I} – \frac{(a – b) i }{ 2 N } \right) + \frac{ K ( a + b )^{2} }{ 4 N } – \frac{ K ( a – b )^{2} }{ 4 N } } $$ 

指数関数の肩の第1項と第2項のガウス積分を実行すると以下のようになります。

$$ = e^{  \frac{ K ( a + b )^{2} }{ 4 N }} – e^{\frac{ K ( a – b )^{2} }{ 4 N }} = e^{\frac{K a b }{N }} $$

 

実は、この変換はかなり計算を楽にしてくれます。

 

まとめ

 

Hubbard-Stratonovich変換を2パターンに分けて説明しました。

統計力学や場の量子論などでよく出てくる変換なので覚えておくと良いです。

また、研究でも指数関数の肩が二乗の数式を扱うときは、有効に使える手法です。

 

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