Beamerは、LaTeXを利用して、スライドを作成するためのパッケージです。
実は、Beamerを用いることで簡単にきれいなスライドを作ることができます!
私は、マウスを使って画像や文字の配置を整えるのが結構面倒なので、Beamerを重宝していまあす。
まだ、勉強中で全ての機能を満遍なく説明することは不可能だと思いますが、よかったら参考にしてください!
*随時内容は更新していきます。
LaTeXでスライド作成
LaTeXでスライドを作る場合は、Beamerと呼ばれるスライドを作成するためのパッケージを使用します。
Beamerは、LaTeXにデフォルトで入っているのでインストールする必要はありません。
Beamerの基本的なコード例
まずは、それぞれ意味がわからないと思いますが、最初にコードの雰囲気を知ってもらうために最も基本的なコードを共有しておきます。
そして、この後コードの各部分の解説を詳しく説明します。この解説を理解することで、結構自由自在にスライドを作成できるようになります。
%%%%%%%%%% Beamerの初期設定 %%%%%%%%%%%
% beamerを使用する初期設定
\documentclass[aspectratio=169, dvipdfmx, 12pt]{beamer}
% 使用するパッケージ
\usepackage{here, amsmath, latexsym, amssymb, bm, ascmac, mathtools, multicol, tcolorbox, subfig}
%デザインの選択 (省略可)
\usetheme{Boadilla}
%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
%%%%%%%%%% Beamerの基本的なコード %%%%%%%%%%
% 属性
\title{タイトル}
\subtitle{サブタイトル}
\author[著者略称]{作者}
\institute[所属略称]{所属}
\date{\today}
% スライドの始まり
\begin{document}
% タイトルページ
\frame{\maketitle}
% スライド Example
\begin{frame}{スライド}
数式を書くことができるよ。
\begin{equation}
\frac{1}{s^{2}}\frac{\partial^{2} u}{\partial t^{2}} = \frac{\partial^{2} u}{\partial x^{2}} + \frac{\partial^{2} u}{\partial y^{2}} + \frac{\partial^{2} u}{\partial z^{2}}
\end{equation}
\end{frame}
% 目次ページ
\begin{frame}{目次}
\tableofcontents
\end{frame}
% 目次の具体例
\section{目次の具体例}
\begin{frame}{スライド}
arrayも使えます.
\begin{align}
x &= a + 3 \\
y &= b -4
\end{align}
\end{frame}
% 箇条書き
\section{箇条書き}
\begin{frame}{箇条書き}
\begin{itemize}
\item item 1
\begin{enumerate}
\item item1-1
\item item1-2
\end{enumerate}
\item item 2
\begin{enumerate}[I]
\item item 2-1
\item item 2-2
\item item 2-3
\end{enumerate}
\end{itemize}
\end{frame}
% ブロック環境
\section{ブロック環境}
\begin{frame}{ブロック環境}
% 通常のブロック
\begin{block}{block}
simple block
\end{block}
% 注意のブロック
\begin{alertblock}{alertblock}
alertblock
\end{alertblock}
% Example ブロック
\begin{exampleblock}{exampleblock}
exampleblock
\end{exampleblock}
\end{frame}
% 数学ブロック環境
\begin{frame}{数学ブロック環境}
\begin{theorem}[定理名]
$e^{ix} = \cos x + i \sin x$
\end{theorem}
\begin{definition}[定義名]
$e^{x} \approx 1 + x$
\end{definition}
\begin{corollary}[系名]
$a + b + c = 0$
\end{corollary}
\begin{proof}
$\int_{-\infty}^{\infty} e^{-a x^{2}} = 2 \int_{0}^{\infty} e^{-a x^{2}}$
\end{proof}
\end{frame}
% 表スライド
\section{表}
\begin{frame}{表の追加}
\begin{table}
\caption{Caption}
\label{table:sample}
\centering
\begin{tabular}{ccc}
\hline
料理 & 値段 & 場所 \\
\hline \hline
チキン & 200円 & 公園 \\
ピザ & 300円 & 公園 \\
ご飯 & 100円 & 室内 \\
パン & 70円 & 室内 \\
\hline
\end{tabular}
\end{table}
\end{frame}
\end{document}
それでは、初期設定から解説していきます。
Beamerの初期設定方法
まずは、Beamerの初期設定方法を紹介します。
最初に共有したコードの下記の部分です。
%%%%%%%%%% Beamerの初期設定 %%%%%%%%%%%
% beamerを使用する初期設定
\documentclass[aspectratio=169, dvipdfmx, 12pt]{beamer}
% 使用するパッケージ
\usepackage{here, amsmath, latexsym, amssymb, bm, ascmac, mathtools, multicol, tcolorbox, subfig}
%デザインの選択 (省略可)
\usetheme{Boadilla}
%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
具体的には、以下の順番で説明していきます。
- documentclassを設定
- 使用するパッケージを設定
- 各種デザインの設定
documentclassの設定
documentクラスは以下のように設定してください。
\documentclass[dvipdfmx, 12pt]{beamer}
また、aspectratio=169
を設定することでスライドの比率を16 : 9に指定することができます。
\documentclass[aspectratio=169, dvipdfmx, 12pt]{beamer}
使用するパッケージを指定
使用するパッケージは通常のLatexと同様に以下のようにパッケージを指定することができます。
\usepackage{パッケージ名}
文書ファイル同様に、スタイルファイル(`.sty`)も使用することができます。
各種デザインの設定
Beamerには、テーマの指定方法が5種類存在します。
入力 | |
---|---|
\usetheme |
全体のテーマを一括設定
|
\usecolortheme | 色を設定 |
\useinnertheme | フレーム内側の設定(block, itemizeなど) |
\useoutertheme | フレーム外側の設定(header, footerなど) |
\usefontthema | フォントを設定 |
基本的に全体のテーマを決定してから、色・フレーム・フォントを変更したいときに\usecolortheme
, \useinnertheme
, \useoutertheme
, \usefontheme
を用いて変更します。
とりあえず、初めてBeamerを触る方は、適当にテーマを決めて次に進みましょう。
例えば、次のように入力して次に進みましょう。
\usetheme{Boadilla}
スライドの作り方
以下の手順でスライドの作り方を説明していきます。
- タイトル・著者名・日付の設定
- タイトルページの作成
- スライドの作成方法
- 目次ページの作成
- 箇条書きの利用方法
- ディスクリプション環境の利用方法
- ブロックの利用方法
- スライドに表を追加する
タイトル・著者名・日付の設定
Latexの文章作成同様下記のようにタイトルを以下のように設定します。
\title{タイトル}
\subtitle{サブタイトル}
\author[著者略称]{作者}
\institute[所属略称]{所属}
\date{\today}
また、通常のLaTexと同様に、これ以降は、\begin{document} 〜 \end{document}
の間に文章を作成します。
タイトルページの作成
\begin{document} 〜 \end{document}
の先頭に次を記入するだけです。
\frame{\maketitle}
<output>
スライドの作成方法
スライドを作成する際は、次のようにframe環境を使用します(数式環境も通常のLaTeXと同様に使用できます。)
\begin{frame}{スライド}
数式を書くことができるよ。
\begin{equation}
\frac{1}{s^{2}}\frac{\partial^{2} u}{\partial t^{2}} = \frac{\partial^{2} u}{\partial x^{2}} + \frac{\partial^{2} u}{\partial y^{2}} + \frac{\partial^{2} u}{\partial z^{2}}
\end{equation}
\end{frame}
<output>
目次ページの作成
目次ページも通常の文書と同様に、\tableofcontents
を用いて次のように作成することができます。
\begin{frame}{目次}
\tableofcontents
\end{frame}
\section{目次の具体例}
\begin{frame}{スライド}
arrayも使えます.
\begin{align}
x &= a + 3 \\
y &= b -4
\end{align}
\end{frame}
箇条書きの利用方法
通常のLaTeX文書と同じように、itemize
とenumerate
の環境を使うことができます。
以下に具体例を示します。
\section{箇条書き}
\begin{frame}{箇条書き}
\begin{itemize}
\item item 1
\begin{enumerate}
\item item1-1
\item item1-2
\end{enumerate}
\item item 2
\begin{enumerate}[I]
\item item 2-1
\item item 2-2
\item item 2-3
\end{enumerate}
\end{itemize}
\end{frame}
<output>
ブロックの利用方法
Beamerでは、スライドで重宝する枠付きのブロックを簡単に作成することができます。
具体例を以下に示します。
\begin{frame}{ブロック環境}
% 通常のブロック
\begin{block}{block}
simple block
\end{block}
% 注意のブロック
\begin{alertblock}{alertblock}
alertblock
\end{alertblock}
% Example ブロック
\begin{exampleblock}{exampleblock}
exampleblock
\end{exampleblock}
\end{frame}
<output>
さらに数学関係のブロックも充実しています。
\begin{frame}{数学ブロック環境}
\begin{theorem}[定理名]
$e^{ix} = \cos x + i \sin x$
\end{theorem}
\begin{definition}[定義名]
$e^{x} \approx 1 + x$
\end{definition}
\begin{corollary}[系名]
$a + b + c = 0$
\end{corollary}
\begin{proof}
$\int_{-\infty}^{\infty} e^{-a x^{2}} = 2 \int_{0}^{\infty} e^{-a x^{2}}$
\end{proof}
\end{frame}
<output>
スライドに表を追加する
表も通常通り追加することができます。
\begin{frame}{表の追加}
\begin{table}[htb]
\caption{Caption}
\label{table:sample}
\centering
\begin{tabular}{ccc}
\hline
料理 & 値段 & 場所 \\
\hline \hline
チキン & 200円 & 公園 \\
ハンバーグ & 300円 & 公園 \\
ご飯 & 100円 & 室内 \\
パン & 70円 & 室内 \\
\hline
\end{tabular}
\end{table}
\end{frame}
覚えると便利な機能
ディスクリプション環境の利用方法
さらに、ディスクリプション環境と呼ばれる環境も便利です。
下記に具体例を表示します。
\begin{frame}{description環境}
\begin{description}
\item[定義1] 定義の説明
\item[定義2] 定義の説明
\item[定義3] 定義の説明
\end{description}
\end{frame}
参考資料
本記事を作成する際に使用した参考資料をまとめます。
参考文献
下記の記事で紹介している入門書を本記事を作成する際に使用しました。
どの入門書も、より快適なLaTeXライフを提供してくれます。
参考サイト
本記事を作成する際に参考にしたサイトを以下にまとめます。
まとめ
Latexでスライドを作成する方法を紹介しました。
まだ、本記事は作成途中ですが、参考にできる部分は適宜参考にしてください。
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